ウォール街に新たな上場投資信託(ETF)が登場する可能性がある。仮想通貨トレーディングおよびマーケットメイキング企業GSRが、仮想通貨トレジャリー企業を束ねたETFを含む5本のETFを米国で申請した。

9月24日に提出した規制当局への申請によれば、GSRは「GSR デジタルアセット・トレジャリー・カンパニーズETF」の立ち上げを計画している。このETFは、ビットコイン(BTC)を購入するストラテジーやイーサリアム(ETH)を保有するビットマイン・イマージョン・テクノロジーズなどの上場企業に投資する仕組みだ。

今回がGSRにとって初のETF申請であり、その中にはイーサリアムや仮想通貨ステーキングに関連する4本のファンドも含まれている。そのうちの1つはビットコイン、イーサリアム、ソラナ(SOL)の価格をまとめて追跡する内容となっている。

トレジャリーETFの投資対象先は?

仮想通貨トレジャリー企業は長期保有を目的に仮想通貨を購入するケースが多く、投資家から資金を呼び込む手段として人気化している。一部はリスクの高いアルトコインに投資し、一部のアナリストからはトレジャリー企業の飽和状態を懸念する声も出ている

申請書によると、GSRのトレジャリーETFは仮想通貨を保有する上場企業の株式を購入するもので、対象をビットコインやイーサリアムに限定していない。

「通常の市場環境下では、純資産の少なくとも80%(投資目的の借入金を含む)を、企業のトレジャリーにデジタル資産を保有する企業の株式に投資する」と記されている。

投資対象は「資産の相当部分を1種類以上のデジタル資産で保有する企業」と定義されており、投資先企業に時価総額の下限を設けないことも明記された。

このETFは当初「5~10社の発行体で構成される10~15のポジション」を組み入れる計画で、例としてSUIを保有するスイ・グループ・ホールディングスやBNBを保有するCEAインダストリーズなどが挙げられている。

ステーキング関連ETFも3本申請

申請書にはさらに、「GSRイーサリアム・ステーキング・オポチュニティETF」「GSR クリプト・ステーキング・マックスETF」「GSRイーサリアム・イールドエッジETF」の3本も含まれている。いずれもステーキング報酬を取り込む仕組みを持つ。

イーサリアム・ステーキングETFとイールドエッジETFは「1940年投資会社法(40 Act)」の下で申請されており、オフショアの完全子会社を通じてETHを購入・ステーキングする仕組みを採用している。

イーサリアム・ステーキングETFは主に米国外のイーサリアム・ステーキングETFにも投資し、イールドエッジETFは「利回りを高めるためのアクティブ運用デリバティブ戦略」を採用する。

また、ステーキングマックスETFも40 Actに基づきオフショア子会社を通じて運用され、仮想通貨や証券に投資する方針で、特に「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)仮想通貨とステーキング戦略」に重点を置く。

ビットコイン・イーサリアム・ソラナのバンドルETFも

5本目として「GSRクリプト・コア3 ETF」も申請されている。これはビットコイン、イーサリアム、ソラナの価格を追跡するもので、トークンを直接保有する可能性がある。

コア3 ETFは1933年証券法の下で申請されており、昨年ローンチされた人気の現物ビットコインおよびイーサリアムETFと同じ枠組みになる。

GSRは「3つの最も確立されたデジタル資産へのバランスの取れたエクスポージャーを提供する」ことを目的としており、純資産のおよそ3分の1ずつをビットコイン、イーサリアム、ソラナに配分する方針だと述べている。

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