機関投資家向け仮想通貨店頭取引(OTC)サービスを提供するアルトノミーは7月15日、仮想通貨ヘッジファンドのポリチェーンが主導するシードラウンド(ベンチャー企業の立ち上げ直後の調達)の資金調達で700万ドル(約7億6000万円)を調達したと発表した。フォーブスが7月15日に報じた

シンガポール拠点のアルトノミーは、調達した資金をスポット取引やデリバティブ取引など機関投資家向け流動性資金にあてることを計画。同社はこれまで、シカゴ・マーカンタイル取引所(CMEグループ)の仮想通貨ビットコイン(BTC)先物プロジェクトに流動性資金を提供し、ステーブルコインのUSDコイン(USDC)、テザー(USDT)、トゥルーUSD(TUSD)、パクソス・スタンダード(PAX)などを扱ってきたという。

さらに、同社の取引プラットフォームは60以上の仮想通貨取引所およびOTCパートナーと接続しており、250以上の仮想通貨を取引できるという。

また、ゴールドマン・サックスや投資信託企業フィデリティのOTC取引サービスと競合する可能性はあるものの、アルトノミー共同設立者リッキー・リー氏は、同社はCME、仮想通貨取引所フォビ(Huobi)などの取引所に流動性を提供することに注力すると述べた。

「彼ら(ゴールドマン・サックスとフィデリティ)は、主にBTCとイーサリアム(ETH)の取引に焦点を当てているので、我々はあまり心配していない。取引所およびOTCの両方で、はるかに多様な仮想通貨を提供できることを誇りに思う。我々のパートナーには仮想通貨関連のファンド、プロジェクト、取引所が含まれており、他企業では手が出せない分野で流動性を到達できる。このメリットは、仮想通貨業界における豊富な経験、幅広いつながりに基づいている」


翻訳・編集 コインテレグラフ日本版