仮想通貨・ブロックチェーンに寛容な国として知られるマルタの規制当局が12月5日にオリジナルクリプトという未認可の仮想通貨取引所に対し、営業停止を命じた他、同取引所に関する注意喚起を行った

以前よりこの取引所に対しては、「投資サービス業務」を行うのに必要なライセンスを所持していない可能性についてイタリア当局が懸念していた。

マルタ金融サービス局(MFSA)はイタリアからの以下の通達を公表。イタリア、マルタ両国は同取引所を運営するソリューションズCM社に関して調査をしている。

「イタリア証券取引委員会(CONSOB)は以下の企業に対し、イタリアの1998年法律第58号第18条の侵害を停止するよう命じる。侵害の内容は以下の通り。ウェブサイトのwww.originalcrypto.comを通じソリューションズCMが行った、イタリア国民への未認可の投資サービス業務提供」

コインテレグラフで以前から報じている通り、マルタは世界で最も仮想通貨とブロックチェーンに寛容な国、「ブロックチェーン島」になる事を目指している。その取り組みの一環として、バイナンスやフォビなどとの大手仮想通貨取引所に対する承認の際には様々な規制の見直しが行われた

しかし、オリジナルクリプトはこうしたレギュレーションの動きとはかけ離れた活動を行なっており、複数の情報筋が今年に入って「詐欺」の可能性が高いと警告していた。

オリジナルクリプトは、ブルガリアに籍を置く「バリ・リミテッド」が親会社だといった主張を行っていたが、ScamBitcoinが調査を行い、「バリ・リミテッドが実在する会社だということを裏付ける証拠は見つけられなかった」と警告している。

また「バリ・リミテッドのものとして提供されている会社住所は、実際の住所ではないようで、開示された住所とズレがある」との指摘もあった。