アラブ首長国連邦の研究チームは、ソーシャルメディアにおけるメタバースに対する世間の意見を分析した結果を発表した。8万6565件の投稿を機械学習で分析したところ、53%がポジティブ、33%が中立、14%がネガティブという結果になった。
研究論文によると、ポジティブな投稿の例として「おはよう、みんな。メタバースを構築し続けよう」というものが挙げられている。一方、ネガティブな投稿の例としては、「もし間違っていたら訂正してほしいが、メタバースって結局、イライラするNPCに囲まれて仕事をしなければならないMMORPGと同じではないのか?もしそうなら、実生活での対人関係を選ぶ」というものがあった。
研究チームは、ポジティブな投稿は「need」「love」「right」「future」「new」など、メタバース採用を支持する言葉が多く含まれている一方で、ネガティブな投稿は「bad」「crazy」「don't」などの言葉に加え、攻撃的な言葉も多く含まれているが、ニュートラルな感情の投稿には明確な言葉のパターンが見られなかったと述べている。
また、調査結果についてはメタバース技術の採用に向けた初期段階での有望な兆候を示しているとも指摘した。

以前の研究では、ソーシャルメディアの投稿からメタバースの感情を機械学習で推測する際、約88%の精度であったが、UAEチームのモデルは8万5,000件以上のデータセットで最大92.6%の精度を達成し、これまでで最も詳細なメタバースに対する一般大衆の感情分析の一つとなった。ただし、今回の研究は査読を経ていない可能性がある。
将来的な研究では、メタやレディットを含む他のソーシャルメディアプラットフォームや、科学的調査などのオフラインおよび伝統的な感情分析を統合して、より包括的な画像を作成することに焦点を当てる予定だという。
なお、研究者らは現在の研究が「メタバース」という言葉を含む投稿のみに限定されており、キーワードを含まないトピックに関するソーシャルメディアの議論は考慮から除外されたという限界を指摘している。