世界最大の鉱山企業BHPビリトンは、日本の海運大手の日本郵船と共同で、バイオ燃料のサプライチェーンにブロックチェーンを活用した試験を実施した。海運ニュースのDry Bulkが5日に報じた。

今回の試験は、バイオ燃料のサプライチェーンをブロックチェーンで追跡して検証するものだ。今回の試験には、バイオ燃料製造企業のグッドフューエルと、海運業界向けのブロックチェーン開発を手掛けるBLOCが参加し、バイオ燃料を追跡するための分散型エコシステムを構築した。

日本郵船はプレスリリースの中で、ブロックチェーンにより「船舶燃料のトレーサビリティーの強化や、燃料供給におけるサプライチェーン全体の品質管理工場が期待できる」としている。

今回ブロックチェーンで検証したバイオ燃料は、日本郵船のばら積み船に補給され、欧州内で試験航行を実施した。

バイオ燃料は再生可能な生物由来の有機性資源(バイオマス)を原料にした燃料。燃料にした際に二酸化炭素を排出するが、原料となる植物が二酸化炭素を吸収しているため、排出量はゼロでカウントされるという。伝統的な化石燃料に代わる燃料として注目されている。

Dry Bulkによれば、今回の試験航行で50トン以上の二酸化炭素排出を削減できたという。Dry Bulkは、今回のBHPと日本郵船の取り組みが両社の二酸化炭素の取り組みにとって重要なステップだと指摘している