9月に2億7900万ドル(約300億円)ほどの仮想通貨(暗号資産)が流出した仮想通貨取引所KuCoinは22日、「全トークンの入出金サービスが復旧した」と発表した。

KuCoinは10月にビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、テザー(USDT)に限り、入出金を再開していたが、今回全ての仮想通貨が復旧したようだ。ただし一部の仮想通貨については、「司法手続きが進行中」のために出金制限があるという。

KuCoinは当初、9月のハッキングによって、損失は1億5000万ドルに達しているとしていたが、その後、ブロックチェーン分析会社チェイナリシスによって2億7900万ドルに上ったことが分かっている。

ハッキングをめぐっては、複数のプロジェクトがトークンを凍結したり、ハッカーから資産を取り戻したり、一部トークンがハードフォークを行ったりと、世界的な影響が広がった。

10月1日には、KuCoinはハッカーを特定し、流出した資産の2億ドル以上を回収したと主張。今回の入出金サービス再開で通常運転に戻ることが期待されるが、以前シンガポールではウェブドメインがロックされ、米国では集団訴訟が起こされている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン