著者 クラーケン・インテリジェンス

クラーケン・インテリジェンス(Kraken Intelligence)は、クラーケンのリサーチ・チームであり、事実とデータに基づく仮想通貨関連の本質的で実用的なレポートの配信を目指している。伝統的な金融市場と仮想通貨市場の双方での知見を活かし、毎日の相場分析メモであるOTC Dailyや月間レポートなどで、最新の業界動向についてコンテンツを生み出している。

ブロックチェーン上の取引データを分析して仮想通貨トレードに活かす手法は「オンチェーン分析」と呼ばれる。クラーケン・インテリジェンスは、毎週、10種類のオンチェーン関連チャートを更新して、ビットコインの歴史から見た相場の天井もしくは底と、現在価格との距離を定点観測している。

今回の注目は、「イーサリアム対数回帰レインボー」。イーサリアムが、歴史的に重要なサポート陥落の危機に直面している。

①イーサリアム対数回帰レインボー

イーサリアムの歴史的な価格推移を対数回帰で分析し、レジスタンスとサポートを測る指標。どの地点から測るかによってレジスタンスとサポートの水準は異なる。

(出典:Kraken Intelligence’s OTC Daily「イーサリアム対数回帰レインボー」)

例えば、2018年1月につけた過去最高値に沿った対数回帰の線(Band8)を辿ると、今回のサイクルの天井は2万1006ドル付近になることが分かる。

現在のイーサリアムは3764ドルで推移しており、Band5(3765ドル)とBand6(7035ドル)の間にある。Band6に到達するには、現在の価格から87%上昇しなければならない。

②ホドル・ウェーブ(少なくとも過去1年間移動しなかったビットコインの割合)

少なくとも過去1年間移動しなかったビットコインの供給量全体に対する割合は57.12%で、2020年9月9日に記録した現サイクルの頂点である63.4%から6.8ポイントのマイナスとなった。

ホドル・ウェーブは7ヵ月ぶりの高水準を記録しており、上昇トレンド開始の可能性がある。
 

続きはこちら

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。