著者 クラーケン・インテリジェンス

クラーケン・インテリジェンス(Kraken Intelligence)は、クラーケンのリサーチ・チームであり、事実とデータに基づく仮想通貨関連の本質的で実用的なレポートの配信を目指している。伝統的な金融市場と仮想通貨市場の双方での知見を活かし、毎日の相場分析メモであるOTC Dailyや月間レポートなどで、最新の業界動向についてコンテンツを生み出している。

米国が、ビットコインのマイニングに必要な計算力を示すハッシュレートの国別シェアで、中国を抜いて世界一になった。ケンブリッジ大学(Centre for Alternative Finance)が最新のデータを公表したことから明らかになった。今年5月より中国のマイニング産業に対する規制が強化された結果、マイナーが中国から米国などに移動したという報道やSNSの投稿が相次いでいたためサプライズではないが、今回、この流れを正式に裏付ける形となった。

ビットコインハッシュレートの国別シェア  出典:ケンブリッジ大学

2021年5月は中国のハッシュレートは70.9%あったが、その後は急落して圏外に落ちた。代わりに米国のハッシュレートが2021年8月時点で42.7%と世界一になった。2位はカザフスタン、3位はロシアとなっている。

ハッシュレートは、ビットコインのマイニングにおける計算力を示す数値。これまで51%以上を中国が占めてきたことから「ビットコインは中国によってコントロールされている」といった批判もあった。中国がその気になれば「51%攻撃」によってビットコインの取引記録を改竄できるのではないかという懸念の声もあった。

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