韓国カカオ、ブロックチェーンプラットフォームのテスト版を9月にリリース 私募債による資金調達も検討

 韓国のメッセージングアプリ運営のカカオは、ブロックチェーン子会社を展開するため、私募債発行による資金調達を検討していることがわかった。ブルームバーグが28日に報じた。

 カカオのブロックチェーン開発は今年3月末、新たな事業計画カカオ3.0の一環として発表された。東京を拠点する子会社グラウンドXが、その開発を担っている。ブルームバーグによると、同名のブロックチェーンプラットフォームである「グラウンド X」は今年9月にテスト版をリリースし、今年末までに稼働することを目指している。

 グラウンドXのジェイソン・ハンCEOは、ブルームバーグに、同ブロックチェーンプラットフォームがコンシューマーサービス企業との協力により来月にも資金調達を検討する可能性があると述べた。調達した資金はゲームやコンテンツ共有のために使われるという。ただし、ハンCEOは最終確定した計画はまだないと付け加えている。

 グランドXがどのようなものになるのかという点について、ハン氏はスティーミット(Steemit)のようなサービスを追加するとの見通しを示した。この場合、ユーザーはオリジナルコンテンツに対して仮想通貨で報酬が得られるようになる。ハン氏によれば、グラウンドXが提供するサービスは、ほかのプレイヤーがブロックチェーン空間で提供するものに比べ「より実用的なもの」になるという。

「現在、ブロックチェーンの最大の問題は、一般的な人が使用するサービスがひとつもないということだ」。

 グラウンドXが日本に拠点を置いているのは、規制上の理由だと、ハン氏は語る。カカオの月間5000万人のユーザーのほとんどは韓国にいるが、同国ではイニシャル・コイン・オファリング(ICO)が合法ではない。ハン氏は、グラウンドXとカカオは協業しているが、現時点ではカカオのチャットアプリがすぐにブロックチェーンに置き換わる予定ではないとも述べている。

 ハン氏はブルームバーグに対して、ブロックチェーンプラットフォームの構築がもはや新しいものではないと認めながら、「我々は遅れを取っていない」と語った。

「私たちはブロックチェーン技術でフロントランナーでないことはわかっている。しかし、この技術はいまだ発展途上だ」

 日本で人気のメッセージングアプリのLINEも28日、自社のブロックチェーンプラットフォームの構想を発表している。「LINEトークンエコノミー」と呼ぶプラットフォームでは、様々なサービスと連動させ、コンテンツを提供するユーザーへ独自トークンによる報酬を提供する計画だ。

 LINEの出澤剛社長は、ブロックチェーン技術は幅広い可能性を持つ技術と指摘しつつ、「仮想通貨以外で大きな活用事例がまだないのが現実だ」と語っていた。