仮想通貨投資会社ケネティック・キャピタルのマネジングパートナーであるジェハン・チュー氏は28日、ブルームバーグのインタビューに答えて年末までにビットコイン(BTC)が3万ドルに到達する3つの理由について解説した。またその他の仮想通貨については、イーサリアム(ETH)とリップル(XRP)に強気であると話した。

ビットコインが誕生してから10年。チュー氏は1つ目の理由として「物語が現実になりつつある」とし、JPモルガンフェイスブックフィデリティなど有力企業が相次いで参入していることから、「人々が仮想通貨はもうなくならないことを分かり始めている」と指摘した。

2つ目は、IPO市場への失望だ。チュー氏は「最近のウーバーとリフトのIPOが失望に終わった」とし、人々は「自分の手に届く」範囲で「違うタイプのハイテク関連の成功話」を求めていると解説した。

チュー氏と同様に米著名VCのティム・ドレイパー氏は、ウーバーやリフトなどのIPOを批判的に見ている。先日「世間にとってウーバーやリフトはもう長い間知った存在」で新鮮味がなくなったと指摘し、ビットコインの優位性を主張した。

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3つ目は、ビットコインの半減期が1年後に迫っていること。歴史的に、半減期によってビットコインは2桁%上昇したと指摘した。

ビットコインの取引を承認するマイナーに対する報酬は、21万ブロックごとに半減される。現在の報酬は12.5BTCで、6.25BTCになる次の半減期は2020年の5月22日と推定されている

チュー氏と同じように半減期を理由にビットコイン上昇を予想するアナリストは多い。

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一方、ビットコイン以外の仮想通貨であるアルトコインに関してチュー氏は、ユーティリティーの面ではイーサリアムに注目していると発言。「普及率の高さ、開発者の数、分散型のコンピューターというアイデア」について「驚愕」だと述べ、「イーサリアムがなくなるという人がいるが、そんなことはない」と話した。

また、創設者のヴィタリク・ブテリン氏が若干24歳にして最近のマイクロソフトのカンファレンスで登壇したことに触れ、「大企業が次の技術を何か決める段階にあり、イーサリアムは強気で良いと思う」と説明した。

さらに同氏は、リップル(XRP)についても言及。リップルは様々な決済通貨の提供と銀行との提携関係の構築という面で「大きな前進」を成し遂げたと話した。