カザフスタンの中央銀行が、国が後ろ盾となるデジタル通貨を採用することの潜在的なメリットとリスクの調査を計画している。
カザフスタン国立銀行(NBRK)は水曜、デジタルテンゲのパイロットプロジェクトに関する報告書を公表し、可能性のある中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関するパブリックコメントの募集を開始した。
この報告書によれば、デジタルテンゲはNBRKが発行する新たな通貨の形となり、「国の決済システムのさらなる発展と、独自の技術的特徴を用いる現金決済への依存の軽減」を可能にする。同銀行は、CBDCは現金やキャッシュレス決済に取って代わることを意図するものではなく、むしろ既存の決済ソリューションと並行して利用される選択肢の1つとなることを強調している。
NBRKは、デジタルテンゲが決済市場の競争力を向上させ、金融システムの安定性を強化する他、国を後ろ盾とする決済に対する国民の信頼を高めることにも貢献するだろうと述べている。「このテクノロジーは最高のサイバーセキュリティ基準を満たす。(中略)銀行は消費者保護とデジタルテンゲのユーザーのプライバシーに特別な注意を払う」と、NBRKは明言した。
同銀行はまず、可能性のあるCBDCに関するメリットとリスクについて包括的な調査を実施する。またNBRKは、金融市場参加者や世界中のパートナーと協力し、デジタルテンゲの目的や、発行および配布手段、適用されるテクノロジー、並びに金融政策や金融安定性、および決済エコシステムに対する潜在的な影響を定義することも計画する。