資産規模でタイ2位のカシコン銀行が、同国初の認可を受けたデジタル資産カストディアン「オービックスカストディアン」を立ち上げる意向を表明した。

オービックスカストディアンはタイ財務省からデジタル資産カストディアンのライセンスを取得し、証券取引委員会(SEC)の監督下に置かれる。このライセンスは9月13日に付与された。業務開始は2025年初頭を予定している。

カシコン銀行の仮想通貨関連の動きが活発化

カストディサービスの開始は、カシコン銀行が仮想通貨分野で行ってきた一連の動きの最新のものだ。ピピット・アネークニティ頭取は声明で「これはデジタル金融インフラのさらなる発展のための強固な基盤を築くものであり、タイをデジタル経済のハブとして促進し、政府の政策に応じて金融セクターの将来の変化に対応する」とのべた。

カシコン銀行はデジタルに特化した子会社ユニタキャピタルを通じてオービックスカストディアンを所有しており、オービックスインベストやオービックステクノロジーと共に運営している。

オービックストレードプラットフォームは、2023年10月にユニタキャピタルに買収される前は「サタン」として知られていた仮想通貨取引所だ。オービックステクノロジーはブロックチェーンインフラサービスを提供しており、この部門はサタンから引き継がれた。

Promotional material for orbix Reward. Source: Kasikornbank

9月初めにオービックステクノロジーはQボンドプロジェクトを開始した。Qボンドは5億バーツ(約22億1600万円)相当の債券をクアリックスブロックチェーン上で発行した。この債券は1年の満期で、固定金利は2.38%。カシコン銀行と国営石油ガス会社PTTがこの発行にパートナーとして参加している。

オービックスインベストは7月に立ち上げられたデジタル資産ファンドマネージャーである。カシコン銀行は9月初めにオービックスリワードを導入し、オービックストレードの顧客ロイヤルティプログラムとして提供している。顧客が最初にオービックスリワードを獲得する機会は、KYC(顧客確認)認証を完了した後に提供される。

AI分野にも手を伸ばすカシコン銀行

Source: Chad Steingraber

カシコン銀行の子会社であるカシコンビジネステクノロジーグループ(KBTG)は、AIシンガポールやグーグルリサーチと共に、東南アジアでの大規模言語モデル(LLM)の開発プロジェクト「SEALD」(Southeast Asian Languages in One Network Data)に参加している。このプロジェクトは3月に開始され、KBTGの参加は9月24日に発表された。

プロジェクトではタイ語、インドネシア語、タミル語、フィリピン語、ビルマ語のLLMを作成することを目指している。

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