米控訴裁判所の3人の裁判官は、FTX元CEOであるサム・バンクマン-フリード氏(SBF)の弁護士による主張を検討中であり、10月の裁判に先立って彼を釈放するかどうかを審理している。
9月19日、裁判官らの前で、SBFの弁護団と検察当局はそれぞれ約5分間の主張の時間が与えられた。1人の裁判官は、バンクマン-フリード氏がアラメダリサーチの元CEOのキャロライン・エリソン氏を含む証人に対して脅迫を試みたとされる事実に基づき、SBFの弁護団による憲法修正第1条に基づく主張は「もはや意味をなさない」と主張したという。
バンクマン-フリード氏の弁護士は、裁判の準備にインターネットアクセスが必要であると主張し、一審の裁判所が憲法修正第1条に関する彼らの主張を拒否したことは「誤り」であるとも主張した。バンクマン-フリード氏は、エリソン氏の個人的な日記をニューヨークタイムズの記者に提供したことを認めており、日記の一部は記事として公開された。
検察側は、SBFがニューヨークの拘置所で拘留されている間に「インターネットに関するいくつかの問題があった」と認めつつも、彼には刑事裁判の準備をする時間があったと主張した。
「エリソン氏との事件は、公正な裁判を妨げる意図を示している」と検察側氏は指摘。「裁判官が憲法修正第1条とは関係ないと言ったのは正確である。それは証拠改ざんであった。弁護側も、その内容がエリソン氏を不利な立場に置いたことを否定していない」と言う。
バンクマン-フリード氏は、拘留によって修正第1条による権利を侵害し、適切に裁判の準備をする能力を損なっていると主張している。最初の裁判が10月3日に始まる予定だが、最初の控訴は9月6日に拒否され、3人の裁判官パネルへと判断が移動した。パネルがFTX元CEOの釈放に関する決定を下す時期は不明であるが、裁判に先立って釈放される最後の機会の1つとなる可能性が高い。
10月の裁判は、FTX元CEOに対する2つの裁判の1つである。この裁判は、仮想通貨取引所FTXおよびアラメダでのユーザー資金の流用に関連する7つの刑事告発を扱う。2つ目の裁判は、2024年3月に開始される予定であり、5つの追加の刑事告発に対処する。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン