米大手銀行JPモルガン・チェースが独自開発したブロックチェーン基盤の決済サービス「銀行間情報ネットワーク(IIN)」に加盟する銀行が順調に増えている。JPモルガンのグローバル・クリアリング部門トップ、ジョン・ハンター氏がフィナンシャル・タイムズに明かした。IINは先日JPモルガンが発表した独自の仮想通貨JPMコインと連携するとみられており、クロスボーダー(国をまたいだ)送金分野でリップルやSWIFTのライバルになると目されている。
ハンター氏によると、現在IINには220以上の銀行が参加している。先月時点での参加銀行は185以上だった。現在、IINではネットワーク上で支払い情報のシェアが進めており、エラーをすぐに直すことが主眼となっている。またハンター氏によると、「経済制裁のスクリーニング」も初期段階での目的としている。ただ今後「セトルメント」部分を強化していくという。
ハンター氏によると、新サービスが立ち上がるのは今年の第3四半期(7ー9月期)だ。
JPモルガンは、グローバルでの決済サービスを簡単にすることで、リップル社やRevolut、TransferWiseなどのデジタル決済企業の台頭からクロスボーダー市場におけるシェアを守ることを期待しているという。
IINは、先日JPモルガンが発表した独自の仮想通貨JPMコインと連携するとみられている。双方ともイーサリアムのプライベートネットワークである「クオラム(Quorum)」を基盤にしている。
JPMコインが発表された当時、リップルにとっては強力なライバルが出現したという見方が出ていた。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 JPMorgan Chase to Add New Features to Blockchain-Powered Network for Global Banks