香港とマカオの当局は、仮想通貨取引所JPEXを巡る詐欺事件で関係者を逮捕し、現在他の容疑者数名を追跡していると強調した。

9月29日、香港の地元メディアは、JPEX事件に関与した2人の香港人男性が逮捕されたと報じた。報道によると、2人はマカオのカジノでアカウントを作成し、違法な資金を洗浄していた。容疑者が逮捕されると、警察はカジノの資産を凍結し、合計で約1400万香港ドル(約2億6700万円)相当の現金を押収した。

サウスチャイナモーニングポストによれば、さらに2人が逮捕されている。そのうちの1人は、アパートのバスタブで証拠をシュレッダーと漂白剤で破壊しようとしていたとされる。これにより、拘束された容疑者の総数は18人にのぼった。さらに最新の警察の作戦で、3つのアパートで870万香港ドル(約1億6500万円)相当の現金と金が押収された。

このスキャンダルは、香港の金融監督機関がJPEXに対して、適切なライセンスなしに香港でサービスを宣伝していると警告を発したことで始まった。警告の後、取引所は出金手数料をほぼ1000ドルに引き上げ、スタッフはシンガポールで開催された最近のToken 2049イベントのブースを放棄した。

事件が始まって以来、当局はJPEXの従業員や仮想通貨インフルエンサーを含む、事件に関連するさまざまな人物を逮捕してきた。しかし、JPEX詐欺事件の黒幕はまだ逃亡中で、香港警察は容疑者の所在を突き止めるためにインターポールの協力を求めている

当局によると、JPEXスキャンダルは香港で最大の詐欺事件の1つとなり、被害者からの苦情は2300件以上に上り、被害額は約14億香港ドル(約267億円)に達している。香港の保安局長である鄧炳強(クリス・タン)氏は、被害者のために正義を実現すると言い、責任者を追及し続けると語った。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン