Twitterの共同創業者でブロック(旧スクエア)CEOのジャック・ドーシー氏は、ビットコイン(BTC)を活用したユニバーサル・ベーシックインカム(UBI)戦略の意味について、米下院議員候補で小学校教師のアーリカ・ローズ氏と議論した

ドーシー氏は「情報の不明瞭さは、地域社会、家族にとって都合の悪い(金融)行動を人々に強制させるインセンティブになってしまう」と述べ、既存の中央集権的金融システムにおける透明性の欠如を指摘した。

「ビットコインで注目すべき点が1つあるとすれば、運用が透明で、コードが透明で、ポリシーが透明であることだ」

BTCのこうした基本的な基盤は、法定通貨の利用による数多くのユースケースや問題を解決する可能性があるとドーシー氏は考えている。2020年4月から開始した慈善事業である「スタート・スモール」などを通じて、同氏は全米や海外で5500万ドル以上を投資し、UBIの実験を行ってきた。

「ビットコインでもUBIのようなコンセプトの実験を行おうと考えている」

ドーシー氏のBTCを使ったUBI実験では、ビットコインの規格に準拠した販売者や業者といった小規模なクローズドコミュニティを作る予定だ。幸福指数と参加意欲をもとに、大規模な実装に向けたユースケースを特定するという。

ローデス氏も、ビットコインを介することで銀行手数料に関わるコストを削減できると強く信じている。

「ライトニング(ネットワーク)のように、非常に低い手数料で取引できるものは、誰にとってもメリットがある。経済的かどうかは関係ない」

BTCを利用したユニバーサル・ベーシックインカムに対する懐疑的な考えがあることについてドーシー氏は、現在進行中の実験による結果に基づいて、そうした考えは減少することになるという。

"それ(BTC)を所有するという行動だけで、人々の考え方が根本的に変わり、コミュニティ全体にプラスとなる。"

ビットコイン標準に伴うメリットとともに、ドーシー氏は政府の政策における非効率性と、UBIがその課題のいくつかに対処するのに役立つことを強調した。

「もしあなたが人々を助けるつもりなら、彼らに直接お金を与えることは、政府(連邦政府や地方政府)が既存の支援システムに費やすお金よりはるかに優れている。彼らは人々を助けていない」

マイクロストラテジーCEOのマイケル・セイラー氏との最近のインタビューで、ドーシー氏は、フェイスブック(現Meta)は独自通貨ディエムを作ろうとするよりも、ビットコインのようなオープンエンドなプロトコルを使用すべきだったと意見している。