世界的なパンデミックの危機の中で、コロナウィルスのフェイクニュースは、人々の生命と健康に直接的な脅威をもたらすことになる。信頼できる情報の確保がますます重要になっている。

一部の国ではコロナウィルスの偽情報を拡散した場合に罰金や懲役刑を科すところもあるが、イタリアの大手通信社はブロックチェーン技術を実装することでフェイクニュースに対抗しようとしている。

イタリアの大手メディア企業であるANSA(24の新聞を所有している)は、ブロックチェーンに基づくニュース追跡システムを立ち上げ、情報の信頼性を高めようとしている。

「ANSAチェック」と呼ばれるブロックチェーンを使ったツールにより、ユーザーはNASAのプラットフォームに公開されたニュースのソースや履歴を確認することができる。さらにANSAのプラットフォームだけではなく、ソーシャルメディアなどのサードパーティにもこの技術を適用できるという。これはANSAが4月6日に発表している

特別なラベルで記事を確認

発表によると、このシステムは大手会計事務所のアーンスト&ヤングと共同で開発されたものだ。具体的には、このシステムは、追跡ラベルが付いたニュース記事を提供する。このラベルは、記事を記録・公開した日時、登録済のブロック、ブロックチェーンブラウザEtherescan上の関連トランザクションのリンクなどの詳細を含むページのリンクを含んでいる。

Blockchain news verification system by ANSA agency. Source: ANSAcheck

出典: ANSAcheck ブロックチェーンを使ったニュース検証システムのページ

イーサリアムを基盤に

ANSAのレポートによれば、ANSAチェックのシステムは、アーンスト&ヤング(E&Y)の独自のトレーサビリティソリューション「EY Ops Chain」をベースにしている。このE&Yのソリューションは、イーサリアムのブロックチェーンが基盤となっている。

ANSAのCEOであるステファノ・デ・アレッサンドリ氏は、ほかのメディアがANSAのブランドを不正に利用してフェイクニュースを拡散させている問題に直面していたと指摘。このような問題に取り組むために技術面での実装を進めたという。

「私たちはすべての読者とエージェンシーのクライアントのために実際された非常に革新的なプロジェクトを最初に立ち上げことを誇りに思う。今日から、ニュースの起源を追跡でき、同時にジャーナリストのプロ意識をサポートすることができる」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

 

このストーリーにはAdrian Zmudzinskiが貢献してくれた。