相場の潮目が変わると期待されるビットコインの半減期まで後1年に迫っている。

ビットコインの取引を承認するマイナーに対する報酬は、21万ブロックごとに半減される。1ブロックあたり報酬50BTCで開始し、これまで2回半減が行われた。現在の報酬は12.5BTCで、報酬が6.25BTCになる次の半減期は、2020年の5月23日と推定されている

これまで投資ファンドなどが、半減期の1年前からビットコイン価格の潮目が変わって上昇すると度々指摘。4月以降の急騰ですでにビットコインは久しぶりの強気相場に突入したと見られているが、今月21日にも米調査会社ファンドストラットの代表トム・リー氏がビットコイン半減期までちょうど1年になることを改めて重視する発言をした。

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(出典:Pantera Capital 「半減日とビットコイン価格の関係(縦線が半減期、丸が転換点)」)

Yahoo Finance!のインタビューに答えたリー氏は、ビットコインは米中貿易戦争が激しくなる中「デジタルゴールド」として機能していると解説したあと、「歴史的に半減期は供給量が抑えられるためビットコイン価格上昇のきっかけになる」と指摘。「日々マイナーによって売られる900万ドル(約9億9000万円)が、半減期には450万ドルになる」とし、「市場にとっては450万ドル分を吸収するのは簡単だから、ビットコイン価格は急騰することになる」と述べた。

また、マイニングのブレークイーブン(損益分岐点)から見れば、現在は1万4000ドルあたりが適正だと付け加えた。

リー氏は先月、マイニングのブレイクイーブン(損益分岐点)は5000~6000ドルであり、強気相場におけるコモディティーというのは損益分岐価格の2~2.5倍で取引することから、マイニングのブレイクイーブンという観点から最大1万5000ドルが適正価格となると解説していた。

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