アルトコインのターンには、警戒が必要かもしれない。
ビットコインSVの急騰につられる形で、ビットコイン以外の仮想通貨であるアルトコインが急上昇している。執筆時点(日本時間5月30日19時)までの24時間でイーサリアム(ETH)とリップル(XRP)は5%以上、ビットコインキャッシュ(BCH)は6%以上上昇した。今回のビットコインSV高騰のきっかけとみられているのは、中国最大規模のSNSウィーチャットで拡散されたフェイクニュースだ。未だに70%以上のプラスを維持しているものの、日本時間5月30日17時過ぎにフラッシュクラッシュが観測された。
(出典:Coin360)
「ビットコインSVがバイナンスに再上場し、バイナンスのCZがツイッターで謝罪する」。中国最大のSNSウィーチャットでは、このような内容が書かれた記事のスクリーンショットが拡散された。このフェイクニュースをきっかけに、ビットコインSVが急騰したとみられている。
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ただ、30日午後5時過ぎ、ビットコイン強気派で投資家のアリスター・ミルン氏は、仮想通貨取引所ビットフィネックスで2万5000ビットコインSV(約6億円)が投げ売りされたとツイートした。
ビットコインSVは依然70%以上のプラスで推移しているものの、警戒が必要かもしれない。
アルトコインのターン?
ビットコインのドミナンス(時価総額の全体に占める割合が)が下がってきている。ビットコインが高騰した14日付近ではドミナンスが60%を超えていたものの、現在は55%近くで推移している。
(出典:CoinMarketCap「ビットコインのドミナンス(オレンジ)」)
ただ、アルトコインのターンが来たと判断するのはまだ早いかもしれない。
仮想通貨投資家のジョシュ・ラジュー氏は、アルトコインの季節到来にはビットコインのドミナンスが50%を割り込むことが必要とみている。
また、仮想通貨に詳しいeToroのマティ・グリーンスパン氏は、クライアント向けのメモの中でビットコインの勢いが弱回る気配がないと述べた。
(出典:eToro マティ・グリーンスパン氏「ビットコイン価格とADX(白)」)
黄色の「アグレッシブな」トレンドラインが示すようにビットコインの上昇傾向は続いているほか、テクニカル指標のADX(白)も「かなり強いトレンド」を指す50以上の水準で過去2週間以上推移している。