マイクロストラテジーの積極的なビットコイン(BTC)取得戦略は投資家の注目を集めているが、持続可能なのか? 今後3年間で420億ドルを調達する計画を持ち、ビットコイン購入に向けた大胆なステップを踏み出している。
同社の動きがビットコインを10万ドル以上に押し上げるのか?さらに、このアプローチが安定しているのか、それともバブルの前兆なのだろうか?
マイクロストラテジーの資金調達方法
マイクロストラテジーの「21/21プラン」は、株式と債券とで大規模な資金調達をするというものだ。最近、1360万株の株式売却と26億ドルの転換社債発行で46億ドルを調達した。これにより、7万8890BTC(約66億2000万ドル)を購入する資金を得た。
そのアプローチの重要な革新は、0%金利の転換社債にある。これらの社債を購入する投資家は定期的な利息を受け取らず、代わりにマイクロストラテジーの株価が上昇し、プレミアム価格で株式に転換することで利益を得る。この方法により、マイクロストラテジーは継続的なコストを最小限に抑えつつ、株価に基づいて債券保有者にリターンを提供することが可能となる。
マイクロストラテジーの負債は、伝統的な資金調達というよりもビットコイン投資の手段と見なされることが多い。発行する債券が金利ゼロまたは低利回りであることは、伝統的な債券利回りではなく、株式転換の可能性を通じてビットコインへのエクスポージャーを求める投資家層を呼び込んでいる。
債券保有者にとって、利息受取がないことは株価上昇による大きな利益の可能性で相殺される。しかし、この戦略は債券保有者のリターンとマイクロストラテジーの財務安定性を変動の激しいビットコイン市場に結びつける。
BTC価格急落がマイクロストラテジーを破綻させる?
マイクロストラテジーの戦略は大胆に見えるが、リスクがないわけではない。
同社の加重平均債務返済期間は5年以上であり、2028年以降にその義務が完全に顕在化することはない。この長い猶予期間は、市場の低迷を乗り切る柔軟性を提供する。ビットコインの価格が安定または上昇すれば、マイクロストラテジーは緊急の再資金調達なしに事業を継続できる。
しかし、ビットコインの急落は大きな脆弱性を露呈させる可能性がある。多くのバランスシートがビットコインに結びついているため、マイクロストラテジーは流動性の問題に直面し、債務を履行するために不利な価格でビットコインを売却する必要が生じる可能性がある。さらに、株式転換による利益を頼りにしている債券保有者は、マイクロストラテジーの株価が急落した場合、利益を得られない可能性がある。
マイクロストラテジーの株価は、投機的な投資家の将来のBTC上昇への信頼と同社のレバレッジを利用したエクスポージャーにより、ビットコインの帳簿価値の約3.3倍で取引されている。
MicroStrategy net assets value (NAV) premium. Source: MSTR-Tracker
プレミアムが1.5倍以下に低下した場合、株主は予想より小さい利益しか得られず、転換社債保有者は株価がビットコインの価格上昇に比べて劣る場合、株式への転換を避けるかもしれない。これにより、マイクロストラテジーの財務が圧迫され、株式ではなく現金で債券保有者に返済する必要が生じる可能性がある。
マイクロストラテジーのような戦略を実行するには、強力なキャッシュフローと流動性を含む相当な財務リソースが必要だ。財務の健全性を損なうことなく、債務や株式発行を通じて多額の資本を調達するのに十分な規模でなければならない。また、ビットコインの変動を吸収し、コア事業を脅かさない能力も必要だ。
マイクロストラテジーはビットコインへのレバレッジエクスポージャーを提供するが、仮想通貨の本質的なボラティリティを増幅させる可能性もある。ビットコインに直接投資することの方が、より少ないリスクでよりシンプルなエクスポージャーを提供するかもしれない。
あるいは、ビットコイン価格が上昇した場合、マイクロストラテジーは株主の希薄化を避けるために債券を買い戻すことができる。この動きは株価を支え、より大きなリターンを提供する可能性があるだろう。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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