米国の経済制裁を受けているイランは、制裁回避のために仮想通貨を使う考えのようだ。

イランの仮想通貨メディアCoint.irテレグラムチャンネルよると、イランのイスラム革命防衛隊の司令官であるサイード・ムハンマド将軍は2月26日、制裁回避のために仮想通貨を使う考えを表明した。

「制裁を回避するためのより洗練されたメカニズムが求められている。制裁を回避するには、(他国との)パートナーシップのもと、商品取引において仮想通貨を使うソリューションを開発する必要がある」

イランへの経済制裁と仮想通貨

イランでは米国による経済制裁を受け、現地通貨の価値が大幅に下落することになった。イランの市民の中にはキャピタルフライトのためにビットコインを購入する動きも出ていた

制裁はイランを外国からの投資や貿易から隔離することとなっている。過去にも経済制裁を回避するために仮想通貨やデジタル通貨を活用する考えが表明されている。

イランのロウハニ大統領は昨年12月、米国からの経済制裁に対抗するために「イスラム仮想通貨」の発行を提唱した

ロウハニ大統領は、金融と貿易の分野でイスラム教の国家がつながりを深めて米ドル依存体制から脱却する必要性があると主張。その上で、「イスラム諸国のための特別な銀行・金融システムを創設し、地元通貨を使って貿易面で優遇し合う体制」の構築を提案した。また、米ドルへの依存を脱却するためにイスラム仮想通貨の創設を提唱した。

またイランでは仮想通貨マイニングが合法化されており、今年1月末の報道では1000社に仮想通貨マイニングのライセンスを付与したと伝えられている

編集・翻訳 コインテレグラフジャパン

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