イランのMehrニュースの報道によると、イランで新法「改正金融・銀行法」が議会で可決された。新法では今後2年以内に通貨単位の切り替えが行われ、リアルからトマンに移行することが定められている。

今後正式な通貨はトマンで、1トマンは1万リアルに換算される。

最近になってインフレ率がやや収まりつつあるイランだが、今回の法改正でも再び同じようなインフレが起きれば仮想通貨のさらなる需要が起きるかもしれない。

ハイパーインフレとBTC

2018年にイラン当局は公式の為替レートを1ドル=42000リアルに設定した。多くの通貨取引所では現在もこのレートを表示している。一方でP2Pのビットコイン取引所ローカルビットコインは1BTCあたり14億4565万8900リアルと表示しており、公式レートで換算すると約34500ドルと高騰している。

しかし、イランではビットコインの販売を開始する時期ではないだろう。

ラジオ・フリー・ヨーロッパによると、ブラックマーケットの取引では米ドルが15万6000リアルで販売されていたという。トマンになると、現行レートから4桁切り上げることになるが、リアルを停滞させてきたハイパーインフレに再び直面する可能性もある。

イランでは米国の核合意撤退や経済制裁によって、国内情勢が不安定になり、輸入品の急激な物価上昇などが発生。国内経済が混乱している。

既報の通り、イランでは米国との緊張が高まるにつれ、法定通貨を仮想通貨に換金する人が増えているとされる。