スイスの大手投資銀行であるUBSは、規制圧力が続く場合、暗号資産はプロの投資家には不適切なものであるとクライアントに警告している。

マーケットインサイダーによれば、先週クライアントに送られたメモの中で、UBSのグローバルウェルスマネジメントチームは、中国の最新の取締りが仮想通貨の価格とオペレーターに打撃を与えたと指摘し、世界的な規制がさらに進めば、デジタル資産価格のさらなる下落圧力になると警告した。

「規制当局は、仮想通貨を取り締まることができ、今後も取り締まる可能性があることを示している。そのため、投資家には明確さを持ち、リスクの少ない資産を中心にポートフォリオを構築することを勧めたい。私たちは長い間、投資家のセンチメントの変化や規制強化がバブルのような仮想通貨市場を破裂させる可能性があると警告してきた」

UBSは、仮想通貨が将来的に利益を得る可能性はあると認めているが、投機的な資産クラスが投資家にリスクをもたらす恐れもあると強調している。

「仮想通貨の将来の価格上昇を否定することはできないが、これはプロの投資家に重大なリスクをもたらす投機的マーケットであると考えている」

UBSはまた、レバレッジ取引についても警告し、「50倍もしくは100倍のレバレッジをかける仮想通貨取引の慣行は、メインストリームの金融規制と根本的に対立しているようにみえる」とも指摘している。

中国における仮想通貨マイニングの取締り強化については、仮想通貨業界の中でも見方は分かれている。中国からのマイナー流出は、ビットコイン業界におけるエコシステムを改善し、ネットワークの分散化に貢献するとみる者もいる。

一方で、UBSの見方は否定的なものだ。UBSは中国での規制強化が、世界中に伝播するカスケード効果を生み出すとみている。