8月5日の市場急落後、機関投資家が仮想通貨ファンドに資金を戻す中で、イーサリアムの上場投資商品(ETP)が最も選ばれた金融商品だったようだ。
資産運用会社コインシェアーズが8月12日に発表したデジタル資産ファンドフローズレポートによれば、8月11日までの週に仮想通貨投資商品への流入額は1億7600万ドルに達した。イーサリアム(ETH)ファンドは最も恩恵を受け、先週だけで1億5500万ドルの流入を記録し、全体の約88%を占めた。
ETHファンドは月次パフォーマンスでも先行しており、今月これまでに1億5000万ドルの流入があった。これにより、年初来のETHファンドへの流入額は8億6200万ドルとなり、2021年以来の最高値となっている。これは「主に米国の現物ベースのETFの最近の導入によるもの」とコインシェアーズは説明している。
8月12日、米国で導入された現物イーサリアムETFが7月末のローンチ以来、初めての週次流入を記録した。新たに導入された9つのETFは、8月5日からの週で合計約1億500万ドルの純流入を記録した。

対照的に、ビットコインETPは週次で1300万ドルの流入にとどまり、月次では3億6600万ドルの流出を記録したとコインシェアーズは報告している。興味深いことに、ショートビットコインETPは2023年5月以来最大の流出額となる1600万ドルを記録し、ショートポジションの運用資産(AUM)は年初以来の最低水準に減少した。「これは投資家の大規模な撤退を示している」とのべた。
マルチアセットやアルトコインファンドもビットコインETPを上回り、期間中に1830万ドルの流入を記録した。
仮想通貨市場は8月5日の大幅な調整以来、約20%回復し、8月13日までに総時価総額は2兆2000億ドルに戻った。機関投資家向け投資商品の総運用資産(AUM)も、市場の急落で200億ドル以上が消失した後、850億ドルに回復した。
一方、ETH価格は8月5日に2200ドルを下回った後、23%回復し、2700ドルを超えた。比較すると、BTC価格は5万ドルを下回った後、約19%回復した。