『「イーサリアム (ETH)を証券とみなさない」という判断は、多くの法律家にとって驚きだった。ただイーサリアム の当初の資金調達が証券の発行とみなされる可能性は、まだある』

 こう語ったのはコインテレグラフのインタビューに答えた天才数学者、チャールズ・ホスキンソン氏だ。ホスキンソン氏は、米コロラド大で数学と暗号理論を学んだ後、イーサリアム (ETH)カルダノ(ADA)の開発に携った。現在は、暗号テクノロジー企業のIOHKのCEOを務める。

 前回コインテレグラフは、日本の金融庁の業務改善命令が正しかった理由や規制が整うのを待つ「ウォール街の閉じられた金庫」について、ホスキンソン氏のインタビュー記事を掲載した

 今回は、どうやったら仮想通貨が証券とみなされなくなるのか、そのロジックについて詳しく聞いた。6月に米国証券取引委員会(SEC)はイーサリアム について十分に分散化されていることを理由に、証券とみなさないと言う判断を下した。実はこの決定、多くの法律家にとってサプライズだったという。それはなぜなのか?そもそも「十分に分散化されている」とみなされるために必要な条件とは?さらにイーサリアムのICOについてSECが罰金を課す可能性があるというのは、どういうことなのか?ホスキンソン氏が解説する。

目次

“有価証券論争” interview with Charles Hoskinson, vol.2

00:29~「イーサリアムは証券じゃない」判断がサプライズだった理由
00:54~なぜイーサリアムは分散型とみなされるか
01:13~仮想通貨と「キーマンテスト」
01:40~分散型と異なる規制の枠組み
02:17~規制機関とプラグマティズム
02:51~ICO=合法ではない
03:32~取り締まりの年へ

 

 前回のホスキンソン氏インタビュー記事「ウォール街の閉じられた金庫」はこちらです。