仮想通貨取引所大手のバイナンスは31日、分散型のウォレットである「トラストウォレット」を買収したと発表した。バイナンスによる企業買収は初となる。

 詳細はまだ明らかになっていないが、バイナンスがテッククランチに話したところによると、バイナンスは法定通貨とバイナンス株、BNBトークンを使って払ったという。

 トラストウォレットは、オープンソースの分散型で利用者の匿名性が担保されている。イーサリアム (ETH)のほかERC20やERC223、ERC721といったイーサリアム トークンをサポートしている。

 バイナンスの創業者兼CEOである趙長鵬氏(通称CZ)は、トラストウォレットは技術面で強いチームを持っているが、マーケティング戦略の面でサポートが必要だった話した。

 「彼らはマーケティングをあまりやってこなかった。我々ならそこで助けになる。技術面では素晴らしいが、マーケティングやHRなどをやるのが好きではないようだ。我々と合併することで、彼らはお金のことを気にしなくてよくなる」

 バイナンスは、開発中の分散型プラットフォームのデフォルトのウォレットとして、トラストウォレットを使う方針を明らかにした。

 またCZは、バイナンスは今後も買収を積極的に行うと発言した

 「ハイテク分野に強いチームを探している。バイナンスと業界のさらなる成長のために買収はかなり重要な要素になるだろう」