IBMと農産物サプライチェーンの透明性とサステイナビリティ強化に取り組むファーマー・コネクトは1月6日、米ラスベガスで開催されたデジタル技術の見本市(CES)でコーヒー豆を追跡するブロックチェーン基盤アプリの実演を行った。

同モバイルアプリ「サンク・マイ・ファーマー(Thank My Farmer)」は、IBMのブロックチェーン技術で起動する。書き換え不能なデジタルチェーンを生成し、コーヒー豆を追跡する。

ファーマー・コネクトの創業者で社長のデービッド・べレンズ氏は、コインテレグラフに対し、同アプリを使ってQRコードをスキャンすることで、消費者らはインタラクティブマップを通じて購入したコーヒーの履歴を閲覧できると述べている。

IBMのワールドワイド・ブロックチェーンリーダーのポール・チャング氏によると、同アプリネットワーク上で参加者らは、まったく同一のトランザクションデータのコピーを持ち、ブロックチェーンに追加された同データを各参加者の許可レベルに基づいたネットワークを通じて共有できる。

これにより、農家、卸売販売業者、貿易業者、小売業者らは、より効率的にやりとりができるようになり、消費者にコーヒー製品のオリジンに関しての詳細を提供できる。

べレンズ氏は、農家の場所を地図で表示し、コーヒー豆が生産される各段階の過程を詳細に提供できるとしている。同アプリの一般市場への展開は2020年初めとしている。まずは米国とカナダでコーヒーブランド「フォルガー1850」を、欧州では「ベイヤーズ1769」で展開するとしている。


翻訳・編集 コインテレグラフジャパン