分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドの大規模な採用が、2025年7月のネットワーク収益を大幅に押し上げた。これは主にソラナのシェアを奪った結果だと、米資産運用会社ヴァンエックが指摘している。
ヴァンエックの月次レポートによれば、7月にハイパーリキッドはブロックチェーン全体の収益のうち35%を占め、成長はソラナだけでなく、イーサリアムやBNBチェーンのシェアを奪う形で実現したという。
「ハイパーリキッドは、シンプルで高機能なプロダクトを提供することでソラナの勢いを奪い、時価総額すらも取り込んでいる可能性がある」と、ヴァンエックは記している。
「ハイパーリキッドはソラナの高価値ユーザーを引き抜き、定着させている」
ソラナは信頼性の問題や、ソフトウェアの主要アップグレードに関する開発遅延などに悩まされてきたが、ハイパーリキッドはデリバティブ取引における優れたユーザー体験を提供することで、その隙を突いた格好だ。
「ソラナは特に永久先物(パーペチュアル)取引におけるユーザー体験の改善が進まず、ハイパーリキッドがより優れたプロダクトを提供した」とレポートは述べている。
ハイパーリキッドの建玉が急拡大
ニュースレター『Our Network』によれば、ハイパーリキッドはオンチェーンのパーペチュアル取引所としてトップの地位を築きつつあるという。
7月には建玉が153億ドルに達し、年初来で369%の増加となった。また、51億ドル超のUSDCがブリッジされている。
ファントム・ウォレットとの連携により、アプリ内でパーペチュアル取引が可能となり、7月には取引高が26億6000万ドル、手数料収入が130万ドル、新規ユーザー数は2万900人に達した。
仮想通貨の永久先物は、満期日なしに価格変動を投機できるデリバティブ契約だ。
HYPEトークンが7月に過去最高値を記録
プラットフォームのネイティブトークンのHYPEも急騰しており、4月初旬の10ドル強から、7月14日には49.75ドルの過去最高値を記録した。
一方で、ソラナのネイティブトークンのSO」は、1月のミームコイン熱による最高値から44%下落している。
なお、記事執筆時点でHYPEは広範な市場の下落とともに日次で3%安の37.38ドルで取引されている。
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