大手仮想通貨取引所フォビは、オーストラリア法人の運営チームを吸収し、フォビ本体がオーストラリアの取引プラットフォームを運営する。公式ツイッターおよびフェイスブックで発表した。運営の移行は26日に実施する。今回の決定は、仮想通貨市場の低迷と現地法人の人員余剰のためだと説明しており、事実上のリストラだとみられる。

フォビは昨年7月、オーストラリアで現地法人を設立し、取引所サービスをスタートさせた。ただ今回の発表によれば、仮想通貨の市況悪化が運営体制の変更を招いた。

「仮想通貨の市況悪化とフォビ・オーストラリアの人員余剰のため、プラットフォームやソーシャルメディアの管理、カスタマーサポートを含むすべての業務が、2019年2月26日からフォビ・グローバル本社のチームによって管理されることをお知らせします」

フォビがオーストラリアに進出した際、仮想通貨と法定通貨のペアを導入するとしていたが、今回の運営体制の変更に伴い、法定通貨ペア提供のために必要なオーストラリアの規制当局への登録を断念する。今後は仮想通貨ペアのみを維持していく方針だという。

仮想通貨業界での事業縮小やリストラは、フォビだけに限った話ではない。マイニング大手のビットメインや、ブロックチェーン企業のコンセンシス、仮想通貨取引所のシェイプシフトなどが、この数か月のうちに人員削減や海外オフィス閉鎖を行った。