大手金融機関るHSBCは、セキュリティトークンとしても呼ばれるトークン化証券のための機関投資家向けカストディプラットフォームを立ち上げる計画だ。
HSBCは、リップル傘下のテック企業メタコと提携し、HSBCの新しいデジタル資産カストディサービスにメタコの機関投資家向けプラットフォーム「ハーモナイズ」を統合すると発表した。
HSBCは2024年に新しいデジタル資産カストディサービスを展開する予定だ。HSBCオリオンとして知られるデジタル資産発行プラットフォームや、2023年11月1日に開始されたトークン化された金のHSBCサービスを補完する。これらのサービスは、HSBCの機関投資家クライアントに対する完全なデジタル資産サービスを形成すると同社は述べている。
「これらのサービスは、デジタル資産市場の全体的な発展へのHSBCのコミットメントを強調している」と、HSBCのデジタル資産戦略グローバルヘッド、ジョン・オニール氏は語っている。
HSBCのデジタル・データ・イノベーション部門の責任者、ズー・クアン・リー氏によれば、デジタル資産カストディの立ち上げに向けたHSBCの計画は、資産管理者や資産所有者からデジタル資産のカストディに対する需要の増加に伴うものだ。市場は進化し続けており、「イノベーションにとってこれほど重要な時期はない」とリー氏は強調した。
HSBCの広報担当者はコインテレグラフへのコメントで、機関投資家向けの今後のデジタル資産カストディプラットフォームはセキュリティトークンのみをカバーし、ビットコイン(BTC)やテザー(USDT)のような仮想通貨やステーブルコインは含まないと述べている。
HSBCはトークン化証券部門のための人材を募集していた。HSBCは2022年2月に、特にトークン化資産とカストディに関する専門知識を持つ候補者を探していた。
トークン化証券へのHSBCの動きは、同社のブロックチェーンおよび仮想通貨業界への初めての進出ではない。11月1日、HSBCは中国の大手フィンテック企業アントグループとともに、トークン化預金のテストに成功したと発表した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン