仮想通貨XRP”フォーク”提唱者、「リップル・ワン」 呼びかける 専門家は問題点を指摘【独自】

「XRPの投げ売りをやめろ」とリップル社に抗議するCRYPTO BITLORDが、コインテレグラフ日本版の取材に答えて、改めてハードフォークは可能であるという見方を示し、「リップル・ワン」の下、一致団結するように呼びかけた。一方、XRPのクジラ(大口投資家)として知られるセス・リム氏は、フォークをする際の問題点とXRP売却の光の面について見解を述べた。

「”リップル・ワン”を」

ツイッターのフォロワーが10万人以上いるCRYPTO BITLORDは、リップル社による定期的なXRP売却を「XRPの投げ売り」と批判し、やめなければ「フォーク」や「コミュニティーによる乗っ取り」をすると警告。「リップルの投げ売りをやめろ」というオンライン署名サイトまで開設した。現在、3000人近くの賛同が集まっている。

一方、リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOは、名指しはしていないものの、「いつもよく分からない情報源が流すFUD(恐怖、不透明感、疑惑)に悩まされている」とし、「XRPの売却は、XRPの実用性を高めるために行われている」と解説した

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CRYPTO BITLORDは、コインテレグラフ日本版に対して、XRPはオープンソフトのソフトウェーアであるため「フォークをして良いところを残し、悪いところを排除できる」と述べた。

「もし我々がいくつかの変更を加えてプロトコルを再現できれば、XRPが持つ潜在力に見合った成長を促すことができる。我々には、銀行はいらない。我々に必要なのは、コミュニティーとしての支え合いだ

もしXRPがフォークをしたら銀行との提携関係はどうなるのかといった疑問の声が出ていたが、CRYPTO BITLORDは、そうした提携に頼らない戦略を考えているようだ。また、そもそもフォークできるのかという問いに対しては、「オープンソースだからできる。我々がやりたいようになんでもできる」と強調した。

また、CRYPTO BITLORDは、リップル社に対して「投資家は数百万の投げ売りに疲れている。まだ数十億も残っている」と再び批判。「XRPは素晴らしいプロジェクトであるにもかかわらず、過剰な投げ売りが重しになっている」と述べた。「リップル社が我々から搾取できる仕組み」になっているとも指摘し、投資に対するリターンがみえないことを問題視した。

一方、現在のXRP保有者に対して、次のように呼びかけた。

「私のXRP保有者に対するアドバイスは、XRPを持ち続け、会社が正しいことをすると信じることだ。「リップル・ワン(RIPPLE ONE)」に備えよ。このコインは、投げ売りや愚かな銀行との提携なしでも技術面での恩恵を全て持つことができるだろう」

ハードフォークは可能だが…

XRPのクジラ(大口投資家)として知られるセス・リム氏によると、ハードフォークは理論上可能だ。ただ、ハードフォークで誕生した新たなXRPの分配方法が問題となり、投げ売りが発生するかもしれないと予想した。コインテレグラフ日本版の取材に答えた。

様々なブロックチェーン事業に投資をするリム氏は、ビットコインキャッシュのハードフォークを例に挙げた。当時、全てのビットコイン(BTC)保有者は47万8558ブロックでビットコインキャッシュ(BCH)の保有者となり、BTCと同額のBCHを持つことになった。

リム氏は、XRPハードフォークで同じ方法が採用されれば、旧来のXRPに加えて新たなXRPを持ちたいと動機から、「一時的にXRP価格が上昇する」と予想。ただ、その後、XRPの巨額保有者によってフォークしたXRPの投げ売りが行われるだろうと述べた。

リム氏によると、巨額XRPの保有者とは、「1. 忠実なXRPアーミー 2. 銀行・金融機関 3. リップルラボの従業員 4. エスクローウォレット」だ。

リム氏は、次のように続けた。

(巨額XRPの保有者は)新たなハードフォークにスイッチする理由がない。特に銀行はそうだ。よって、(新たなXRP)を受け取ったらすぐに売るだろう」

またリム氏は、XRPに関しては最初からリップル・ラボが全ての供給量を管理しており、売却やパートナーを通して市場に分配されてきたと指摘。ハードフォーク後に、新たな分配のあり方をどうするのか、それで投資家を引きつけることできるかが課題と指摘した。

XRP売却 光の部分

リム氏は、CRYPTO BITLORDの「XRP投げ売り」批判に対して一定の理解を示しつつも、長期目線を持つことが大事と主張した。

「正直、コミュニティーのメンバーには様々な見方がある。短期での価格上昇益を期待するメンバーは、XRPが定期的にリリースされることを投げ売りとみなすだろう。彼らは正しい。XRPのリリースの間隔が小さくなる中、実際に価格は影響を受けた。しかし、ポジティブな見方をすれば、より多くのXRPがリリースされればされるほど、リップル・ラボが持つXRPは少なくなり、XRPの実用性が高まる。

リム氏は、確かに今回、リリースの間隔が短すぎたようだと指摘し、「コミュニティー内でのコミュニケーションが重要」と述べた。11月7日から8日開催のリップル社の大型カンファレンス「SWELL」が開催された後には、XRP Meetup Japanが都内で開かれる予定だ。