ホンジュラスの国家銀行証券委員会(CNBS)は、同国の金融機関が仮想通貨を扱うことを禁止する決定を発表した。ホンジュラス中央銀行は、仮想通貨の取引が規制されていないため、その保証ができないとしている。
この決定によると、仮想通貨やブロックチェーン技術に基づく金融サービスのユーザーは、詐欺や運用上および法的リスクにさらされる可能性があるとされ、「その受け入れがいつでも停止する可能性があるため、人々が取引を行う法的義務はなく、支払手段として認識する義務もない」と述べている。また、規制されていない性質から、仮想通貨資産は詐欺、マネーロンダリング、テロ資金調達に利用される危険があるとしている。
「国家銀行証券委員会が監督する機関に対し、暗号通貨、暗号資産、仮想通貨、トークン、その他類似の仮想資産を維持、投資、仲介、または操作することを禁止する」と、CNBSは決定した
CNBSはまた、仮想通貨に基づくデリバティブ商品を保有することも禁止している。
CNBSはホンジュラス大統領府の一部だ。2月12日付の決定は2月15日に公表され、満場一致で承認され、直ちに効力を発するとされている。
エルサルバドルでビットコインが法定通貨となった後、ホンジュラスでもビットコインが法定通貨になるのではないかとの噂が浮上した。ホンジュラス中央銀行は2022年3月にこの噂を否定。同中央銀行は、仮想通貨の使用に関する警告を発し、同時に中央銀行デジタル通貨の発行を検討していると発表した。
しかし、ビットコインはホンジュラスにある程度浸透している。同国には2022年夏に開業し、ビットコイン、米ドル、現地通貨レンピラで支払いができる観光客を惹きつけることを目指すビットコインバレーがある。また、ロアタン島の特別経済区プロスペラでは、2022年にビットコインが通貨として使用できるようになった。CNBSの決定がこれらの地域にどのような影響を与えるかは不明だ。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン