伝統的なヘッジファンドの47％が仮想通貨に投資 規制の明確化が投資促す＝報道

伝統的なヘッジファンドの47％が仮想通貨に投資　規制の明確化が投資促す＝報道

米国とアジアにおける現物ビットコイン上場投資信託（ETF）とイーサリアムETFに関する規制の明確化が、伝統的なヘッジファンドの約半数に仮想通貨への投資を促している。

ブルームバーグの報道によると、オルタナティブ投資運用協会とPwCが実施した調査によれば、伝統的市場で取引を行うヘッジファンドマネージャーの47%が仮想通貨に投資していることが明らかになった。

仮想通貨へのエクスポージャーは2024年には前年比で62%増加した。2023年に仮想通貨に投資していると答えたヘッジファンドマネージャーの比率は29％だった。

規制の明確化が仮想通貨投資を後押し

オルタナティブ投資運用協会の資産運用規制部門のマネージングディレクターであるジェームズ・デラニー氏は、世界的な規制の明確化が仮想通貨に対する「信頼を高めている」と述べた。「今年の報告書の結果は、過去1年間で信頼が着実に回復していることを示している」。

また、現在仮想通貨に関与している全ての伝統的なヘッジファンドは、ポジションを維持または拡大する計画だ。67%は仮想通貨投資を維持する計画であり、残りの33%は近い将来にエクスポージャーを増やす予定だという。

ヘッジファンドは様々な戦略を用いて仮想通貨に関与している。

報道によれば、58%がデリバティブを取引し、25%が現物市場でトークンを取引している。デリバティブの利用は増加しているが、現物市場での取引は昨年に比べて50%以上減少した。

デジタル資産に特化した投資会社パラタクシス・キャピタル・マネジメントの共同創設者であるエドワード・チン氏は、伝統的な資産市場に比べて仮想通貨市場の方が大幅なリターンが期待できると強調した。

「市場の効率性が低いことを考えると、従来の投資戦略を適用すれば、仮想通貨ではより高いリターンを生み出すことができる」と語った。

しかし、仮想通貨に投資していないヘッジファンドマネージャーの76%は、今後3年間でデジタル資産を採用する可能性が低いと語っている。