米証券取引委員会(SEC)が米国でのビットコイン(BTC)の現物型上場投資信託(ETF)の申請を承認するか否かを検討している中、資産運用会社ハシュデックスは新たな広告を公開した。

12月28日のX(旧Twitter)の投稿で、ハシュデックスは30秒の広告動画を公開した。その中でインタビューされた人物が、日常業務を家庭用コンピュータで行うことを批判している。このインタビューは、パーソナルコンピュータの普及が高まっていた1980年代に行われたものとされ、テクノロジーの有用性を否定する男性が登場する。

この広告では「革新的なイノベーションを理解するには時間がかかる」との字幕が表示され、「ビットコインの時代が到来した」というメッセージが最後に登場する。

ハシュデックスに加え、SECにビットコインETF申請を行っている他の資産運用会社も、同様の広告を公開している。これは、ETF承認に向けた一般の関心を高めるためと考えられる。ビットワイズは12月にメディアキャンペーンを展開し、俳優のジョナサン・ゴールドスミス氏を起用して、ビットコインを宣伝した。

SECはこれまでに米国のどの取引所でもビットコインやイーサリアム(ETH)の現物型ETFを承認したことはないが、仮想通貨先物に連動する投資商品には承認を与えている。一部の専門家は、SECが1月に複数の仮想通貨の現物型ETFを承認する可能性があると予想している。

「これは素晴らしい広告だ」と、ハシュデックスの広告に対してブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は反応している。「ベビーブーマー世代がコンピュータ/インターネットについてまさにこのように感じていたことを覚えている」。

11月と12月には、SECのスタッフが現物型ビットコインETFの上場を申請している資産運用会社の代表者と協議している。グレイスケール、ブラックロック、フィデリティ、フランクリン・テンプルトンといった企業がSECと協議している。SECは現段階では現物型ビットコインETFも承認することを明言していないが、複数の企業に対して12月29日に締切日を設定し、既存の申請書を修正するよう求めている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン