2023年の年末に仮想通貨資産管理会社のグレースケールは、ビットコイン(BTC)現物ETFに関する申請を米証券取引委員会に修正提出した。ただし、指定参加者の詳細は明記されていないようだ。

ブルームバーグのシニアETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏はX(旧Twitter)でこの修正申請について言及し、提案されたETFの指定参加者は株式に対して現金のみを支払い、受け取ることができると指摘した。

指定参加者とは、ETFの株式を設定・換金できる金融機関や企業のことだ。

バルチュナス氏は、グレースケールが修正文書で指定参加者の名前を空白にしていたことを疑問視した。

「SECはそれを見たがっているのに、なぜか名前が記載されていない。手数料に関する記載もない。これも大きな疑問だ」

コインテレグラフは12月29日、米国初のビットコイン現物ETF製品を発売しようとする7社が12月29日に最新版のS-1申請書を提出したと報じた。

フィデリティやウィズダムツリー、インベスコ・ギャラクシーは新しい申請書で指定参加者をリストアップしている。インベスコ・ギャラクシーはバーチュとJPモルガンを選び、ウィズダムツリーとフィデリティはジェーン・ストリート・キャピタルを挙げた。

グレースケールは2022年6月、ジェーン・ストリートとバーチュ・ファイナンシャルを指定参加者としてリストアップする意向を示していた。これは、グレースケール・ビットコイン・トラストをETFに転換する計画の一環だった。

バルチュナス氏はさらにコメントを続け、他の企業がこれらの詳細を明確にしている中、グレースケールが故意に指定参加者を省略した理由は不明であると指摘。「ブラックロックやフィデリティなどもやっているのだから、なぜ済ませないのか」と述べた。

グレースケールは12月27日にSECへのS-3修正申請を提出した。同日、親会社デジタル・カレンシー・グループのCEOであるバリー・シルバート氏がグレースケールの取締役会からの辞任を発表した。

ビットコインETF発行者の申請に対するSECの判断期限は1月10日に設定されている。業界専門家は、SECが2024年の第1週の終わりまでに申請企業に回答を提供する可能性があると示唆している。