イベリア半島にある英領ジブラルタルの仮想通貨デリバティブ取引所Quedex(ケデックス)は31日、ジブラルタル金融サービス委員会からライセンスを取得したとと発表した。機関投資家や仮想通貨マイナーなどに、仮想通貨の先物やオプション取引を提供していくという。
ケデックスは、ジブラルタル金融サービス委員会(GFSC)から、ビットコイン(BTC)先物などの仮想通貨デリバティブサービスや仮想通貨カストディ(保管)サービスを提供するために必要な「分散型台帳技術(DLT)プロバイダーライセンス」を取得。今回のライセンス取得に至るまで、15カ月をかけてすべての条件を満たすよう当局と取り組んできたという。
同取引所の対象顧客は、機関投資家からマイナー、ヘッジ投資家、トレーダーなど幅広い。同社は現時点ではビットコインベースのデリバティブ取引をサポートしているが、今後は複数のアルトコインも展開していく計画だという。
ケデックスの共同創設者でCEOのヴィクトル・グロムニアク氏は、機関投資家がさらに仮想通貨業界に参入してくることが予想されるとし、透明性のある金融市場創設や先物やオプションといった複雑な商品の開発がより簡単になるだろうと述べている。
ジブラルタル自治政府のイソラ商務相は、DLTライセンス企業は仮想通貨を「成熟した持続可能な産業」へと発展させる手助けとなり、ジブラルタルがこの分野で世界をけん引していることを実証してくれる、と述べている。
ジブラルタルは大手取引所フォビや、メキシコの仮想通貨取引所「Bitso」などにもDLTライセンスを発行している。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版