ビットコイン(BTC)とそのブロックチェーンネットワークは、セカンドレイヤーのソリューションを必要とせずに、価値の保存手段としてメインストリーム化できるだろうか? ジェネシスマイニング(Genesis Mining)のマイニングオペレーション責任者であるフィル・ソルター氏は、セカンドレイヤーソリューションの重要性を指摘している。
「ビットコインは取引手数料に関係なく、優れた価値の保存手段であると思う。問題は手数料が高いほど、効率的に送ることができる価値が小さくなるということだ」と、ソルター氏はコインテレグラフに語った。
ビットコイン(BTC)はこれまで時間の試練に耐えてきている。過去12年間、仮想通貨業界の中で最も時価総額の高いコインとしての地位を維持している。しかし、最近のビットコインはデジタルキャッシュではなく、価値の保存手段であるとみなされており、ソルター氏はこの認識の変化によって複雑さが生まれていると考えている。
「数年前、トランザクション手数料は事実上ゼロだったので、1ドルを効率的に保管して送信することが可能だった。現在、トランザクションには15ドルの手数料がかかるため、1ドルを送ることは賢明な判断ではない。BTCの使用が増え、価格が上昇する傾向が続くと、一般的な金額で価値を移転させることは不可能になり、非常に巨額な価値の保存手段としてのみ使われるようになるだろう」
「だからこそ、セカンドレイヤーのソリューションは、通貨としてのBTCの使用だけでなく、価値の保存手段としてのBTCの長期的な可能性にとっても必要であると思う」と、ソルター氏は述べている。実際、業界のプレイヤーたちは、小規模なトランザクション機能をサポートするため、ライトニングネットワークなどのセカンドレイヤーのスケーリングソリューションに取り組んできた。
ソルター氏自身は、ビットコインを取り扱う際にはライトニングネットワークを使用している。「私は個人的に自分の携帯電話のウォレットをライトニング専用ウォレットにアップグレードした。これにより、今のようなクレイジーな時代でも、素早く安価にコインで支払うことができる」と述べている。「現在ははるかに使いやすくなっている。2年前にライトニングを使おうとして混乱してしまった人には、もう1度試してるみることを勧めたい」とも述べている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン