仮想通貨資産運用会社グレイスケールのビットコイン上場投資信託(ETF)は、3月21日に約3億5900万ドルの大量流出を記録したが、アナリストたちはグレイスケール主導の資金流出がもうすぐ終わる可能性があると考えている。
ファーサイド・インベスターズのデータによると、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)の3月21日の純流出額は3億5880万ドルとなった。

今週のGBTCの累計流出額は18億ドルに達し、10のビットコインETFで4日連続の純流出となった。
ブルームバーグのシニアETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は3月21日のツイートで、グレイスケールの流出の多くは、その「規模と一貫性」から、破産した仮想通貨企業ジェネシスによるものであり、もうすぐ終わる可能性があると推測した。「要するに、最悪の事態はもうすぐ終わるだろう。それが終われば、個人投資家だけが残り、流入は2月のような少量になるはずだ」と彼は付け加えた。
3月21日現在、グレイスケールはGBTCが232億ドルの資産を管理していると報告している。GBTCは1月11日にETFに転換されて以来、136億ドルを失っている。
バルチュナス氏と同様に、エルゴBTCも、過去数週間にGBTCから流出した約11億ドルの資金が、破産した仮想通貨貸付業者ジェネシスからのものである可能性を指摘。「GBTCからの資金の流れとジェネシスへの資金のタイミングはかなり一致している」と述べる。「1日に2000BTCの取引はそれほど多くないため、GBTCからの流出とジェネシスへの流入は関連している可能性が高い」。
仮想通貨市場ウォッチャーのホエール・パンダも同様の見解を示し、ジェネシスが3月19日に発表した声明を指摘した。その声明では、同社は債権者に対して「現物で」資産を返還するとしており、これはビットコインと引き換えにGBTC株を売却することを意味している。
2月14日、ジェネシスは米国の裁判所から13億ドル相当のGBTC株を清算し、債権者への返済を開始する許可を得ている。