破綻した仮想通貨取引所FTXは9月21日、FTXグループの参加だった香港法人サラメダ(Salameda)の元従業員に対して訴訟を起こした。
裁判所への提出書類によれば、FTXは破産申請を行う数時間前に不正に引き出されたとする1億5730万ドル(約233億円)を回収しようとしている。
提出書類によれば、マイケル・バージェス氏、マシュー・バージェス氏と彼らの母、レズリー・バージェス氏、またケビン・ングエン氏とダレン・ウォン氏らが、FTX.comおよびFTX USに登録アカウントを持つ会社の所有者であり、FTXの破産申請前の「優先期間」に資金を引き出したとされる。
「これらの送金は、FTX USの現在または未来の債権者を妨害し、遅らせ、または詐欺する意図をもって、被告マイケル・バージェス氏によって行われた」と提出書類には書かれている。
これらの出金が完了したのは、FTXが2022年11月8日にすべての非法定通貨ユーザーの出金を停止する数時間前だった。
提出書類によれば、マシュー・バージェス氏は、FTXの従業員に対して「マイケル・バージェスのFTX US取引アカウントの1つから」、保留中の出金要求を実行するよう圧力をかけたという。また「Slackのメッセージを証拠として」アカウントが彼自身のものであると偽っていた。
FTXを巡っては、FTXの元CEOであるサム・バンクマン-フリード氏の最初の刑事裁判が10月3日に予定されている。。彼の2回目の裁判は2024年3月に開始される予定で、全ての罪に対して無罪を主張している。
9月21日、裁判所はバンクマン-フリード氏の保放を認めない決定した。彼は拘置所からでは適切に裁判の準備をすることができないと主張していたが、裁判所は申し立てを却下した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン