FTXが11月11日に破産を申請した直後に、FTXとFTX USAの4億5000万ドル以上を不正流出させたハッカーは、資金洗浄のために資産を移動し続けている。

仮想通貨アナリストのZachXBT氏はツイッターで、ハッカーがビットコインミキサーの「チップミキサー」を使用し、盗んだ資金の一部を仮想通貨取引所OKXに転送したと主張した。同アナリストは、これまでに少なくとも225BTC(410万ドル相当)がOKXに送金されたと報告している。

ZachXBT氏によると、ハッカーは、仮想通貨ブリッジのレン・ブリッジを使用し、11月20日からチップミキサーにBTCを入金し始めたという。ZachXBT氏は分析の中で、チップミキサーから資金を受け取るアドレスに、あるパターンが観察されたこと発見。同氏によると、各アドレスは「チップミキサーから出金」→「50%をピール」→「50%をOKXに入金」と、似たようなパターンを辿っているという。「ピール」とはピールチェーンのこと。長時間かつ複数回に及ぶ少額取引を通じて大量の仮想通貨をロンダリングする手法で、価値の低い送金で、対象者のアドレスから少額が「ピール(皮むき)」される。これらのロンダリングされた資金は多くの場合、取引所に送金され、そこで法定通貨や他の暗号資産に交換される。

OKXのディレクターはTwitterで「OKXは状況を認識しており、チームはウォレットフローを調査している」ことを共有した。

11月12日、Cointelegraphは、FTXが破産を発表した直後にハッキングされたことを報じた。当時、流出した6億6300万ドルのうち、約4億7700万ドルが盗まれた疑いがあり、残りはFTX自身が安全な保管場所に移したとみられている。