仮想通貨取引所FTXのCEOに就任したジョン・レイ氏は、同社が破産を宣言した後の、混沌とした経験を語った。

2月6日にデラウェア州連邦破産裁判所で行われたFTXの訴訟の証言でレイ氏は、同社が物理的なオフィスを持たないことから、同氏と他の専門家がFTXの活動に関する調査を「慎重に」行ってきたと述べた。「不注意な誤り」によって「何億ドルもの価値」が破壊される可能性があるとして、破産事件に独立した調査官を配置するよう求める申し立てに反発しているようだった。

レイ氏によると、2022年11月にFTXを掌握した際、銀行口座、収入、保険、人材に関するリストが一つもなかった ため、「情報のための大規模な混乱」を引き起こしたという。レイCEOによると、破産を申請した同日、仮想通貨を盗む試みが複数あったために、セキュリティ専門家と清算人が資金確保のために迅速に動くことになったという。

レイCEOは、「通常の初日契約は、時として混沌としていますが、これは私が経験したことのないものだった」と述べた。「これらのハッキングは事実上一晩中続いた(中略)まさに地獄としか言いようのない48時間だった」

レイCEOは、アラメダ・リサーチのCEOであるキャロライン・エリソン氏、FTXの共同創設者であるゲーリー・ワン氏、前CEOのサム・バンクマン=フリード氏やその両親など、取引所の元幹部とは会社の支配権を得る前に何のつながりもなかったという。レイCEOによれば、バンクマン=フリードの下で「支配的な立場にあった」者は、もはやFTX社の行動を指示する権限を持っていないとした。