ロンドンにあるビットコイン交換所ダディアニ・シンヂケートでビットコインの流通量の25%を購入できないかという問い合わせがあった。30日付のフォーブスが報じた。超富裕層の中でビットコインに対する関心が高まっていることを示す例と考えられるかもしれない。

ダディアニ・シンヂケートは、ビットコインの買い手と売り手を引き合わせる相対でのビットコイン交換所。もともとアート・ディーラーだったエリーサ・ダディアニ氏が2、3年前に立ち上げた。「巨額のビットコインを買いたいという需要が大きかった」という。

ダディアニ氏によると、顧客の一人が「ビットコインの流通量の25%にあたるビットコインの購入」を依頼。さすがに無理だと断ると、「マーケット中かき集めて可能な限り25%近くにしてくれ」と言われたという。

ビットコインの流通量の25%というと、約450万BTCで約380億ドル(4兆1400億円)ほどになる。

ダディアニ氏は、「複数の者たちがこの市場を支配したいと考えている」と話した。ダディアニ・シンヂケートはこれまでに数百万ドル(数億円)の取引を行ったという。

ちなみにダディアニ氏によると、「信頼できる銀行の顧客以外の人々とは取引をしない」。マネーロンダリング対策もしっかりとできていると自信を見せたそうだ。

流通量の25%ほどではないが、仮想通貨「冬の時代」に大規模なビットコインの蓄積があったというリポートが28日に出された。調査会社のディアは、1000~1万BTC(約9億4000万円~約94億円)を保有するウォレットの数が、仮想通貨「冬の時代」に急増し、去年8月は流通量全体の20%以下だったものの、現在は26%を占めるようになったと伝えた。

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また今月5日には世界の個人富裕層の68%がすでに仮想通貨に投資している、または2022年までに投資を計画しているというレポートを発表された。富裕層によるビットコインの爆買いは相場を大きく動かすことになる可能性があり、今後も注目だ。