資産運用大手のフランクリン・テンプルトンは、日本のSBIホールディングスと提携し、共同出資で資産運用会社を設立する。仮想通貨を組み入れた上場投資信託(ETF)などデジタル資産運用商品の開発・提供を進める。両社は7月26日に共同事業に関する覚書(MoU)を正式に締結した
フランクリン・テンプルトンの社長兼CEOであるジェニー・ジョンソン氏によれば、新しい日本の資産運用会社は「新世代の投資家」に対して、より多様な投資手段へのアクセスを提供することを目指している。
「SBIの象徴的なブランドが日本の若年層に広く浸透していることは、私たちの未来志向の投資ソリューションを通じて新世代の投資家が目標を達成するのを支援するという私たちのコミットメントと一致している。この戦略的パートナーシップは、投資家が最高の金融機能によりアクセスしやすくなるべきだという共通の信念を強調している」と、ジョンソン氏は発表の中でコメントしている。
この新しい共同事業は、若い投資家に仮想通貨ベースのETFへのアクセスを提供し、基礎となるデジタル資産への新たな資本を導入することで、その価格上昇に寄与する可能性がある。
SBI「Web3事業の推進を目指す」
SBIホールディングスは、日本の主要な金融コングロマリットの1つであり、Web3企業の発展をさらに推進することを目指している。
SBIホールディングスの北尾吉孝CEOによれば、同社は新しい共同事業を通じてWeb3ビジネスの推進を目指しているという。
「私たちは、成長の主要な源泉の1つとして技術を活用し、Web3に関連するさまざまなビジネスを推進する、日本で急成長している金融グループであることを誇りに思っている。デジタル資産と業界をリードするデジタル資産技術の提供に焦点を当てたビジネスを展開するフランクリン・テンプルトンとの提携を楽しみにしている」。
日本での仮想通貨ETF
フランクリン・テンプルトンの新しい共同事業は、日本での仮想通貨ETFの可能性を示唆している。
フランクリン・テンプルトンの広報担当者は「共同事業はフランクリン・テンプルトンの既存のETFを含む多様な投資ソリューションを提供することが期待されている。日本でのデジタル資産および仮想通貨に関する規制が進化する中で、新しい共同事業は規制当局の承認を受けて関連製品を立ち上げる予定だ」とコインテレグラフにのべた。
フランクリン・テンプルトンは、最近米国でイーサリアムETFを立ち上げた資産運用会社の1つである。同社はイーサリアムETFの成功に続いてソラナETFの立ち上げも検討している。