リップル社の最高技術責任者(CTO)であるデビット・シュワルツ氏によると、前任であるステファン・トーマス氏が数百億円のビットコインへのアクセスを失ったことに対し、さらに数百枚のビットコインへを無くしていることに言及した。

ニューヨーク・タイムズの報道で、トーマス氏は10年前に手に入れた7002BTCにアクセスしようとしたが、自身のウォレットのパスワードをなくしたことが明らかになった。7002BTCは現在260億円ほどの価値になっている。

この報道について、質問サイトQuoraで「事実なのか」という投稿にシャワルツ氏は、「事実だ」と回答した。

シュワルツ氏によると、トーマス氏はビットコイン価格が5ドル未満の時に、ビットコインに関する解説動画を作成し、報酬を得たという。トーマス氏はビットコインが100万ドル以上になった際に現金化しようと考えていたようだ。

シュワルツ氏も、トーマス氏が「パスワードを回復できていないようだ」と投稿した。

「失くしたり、見つけたりした話がたくさん」

ニューヨーク・タイムズの報道に加えて、シュワルツ氏は「もう一つのステファンの話がある」と続けた。

「ステファンがビットコイン用のJavascriptライブラリを開発していた時のことだ。ステファンは頻繁に本物のビットコインを使ってテストをしていた。これはビットコインが1ドル以下の価値しかなかった頃のことで、彼は "1.0 "ビットコインで『未使用残高(UTXO、仮想通貨の残高を管理する方法)』を作成していた。彼は何百ものアカウントを作成しただろうが、その全ての鍵をステファンが保管してはいなかった。このアカウントはそれぞれ、現在38000ドルの価値がある」

シュワルツ氏は「ステファン氏も私もビットコインを失くしたり、見つけたりした話がたくさんある」と投稿した。

シュワルツ氏自身もビットコインが20ドルほどの時に「ビットコイン・カジノ」のアカウントに8BTCを入金した後に「少し遊んでやめてしまった」体験を投稿。その後余ったビットコインを引き出すことはなかったという。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン