ロイターの報道によると、破綻した仮想通貨取引所FTXの元エンジニアリングディレクターであるニシャド・シン氏が、詐欺罪について有罪を認める意向だそうだ。

マンハッタンの連邦裁判所で、シン氏の弁護士は、依頼人が電信詐欺、FTX社の顧客に対する電信詐欺の共謀、商品詐欺の共謀を認めることに合意したと表明した。

CNBCによると、シン氏はFTX創業者サム・バンクマン=フリード氏の弟と高校時代に親交があり、2019年にFTXのエンジニアリング担当ディレクターに就任した。2020年、シン氏はFTXのソフトウェアを改変し、アラメダが借り入れたお金を失い過ぎたときに自動資産売却を回避できるようにしたとされる。ロイターによると、これより、アラメダは融資の際の担保の量にかかわらず、FTXからの借り入れを継続することができたという。米証券取引委員会は、この規約変更によりアラメダはFTXで「事実上無制限の信用枠」を与えられ、FTXがその後2年間にアラメダに貸した数十億ドルはFTXの顧客から得たものだと主張している。

他のFTXの役員に比べて長期間にわたって公の場に姿を現さなかったシン氏は、1月上旬に連邦検事局でのプロファーセッションに参加するため姿を現した。プロファーセッションでは、情報提供者が検察官との間で司法取引について協議するためのものだ。