中国人民銀行の元副総裁、ウー・シャオリン(吴晓灵)氏は、ビットコイン(BTC)が「商業的に成功した」と称賛した。中国のメディア、星空財経が5日に報じた

ウー氏は、ビットコインはこれまでで最も成功したブロックチェーンの商用アプリケーションであると指摘した。そして、ビットコインと同じくらいの成功を収めたブロックチェーンプロジェクトはまだないと強調した。

しかし、ウー氏は次のようにも述べている。

「ビットコインは、ブロックチェーン技術で最も成功した商用アプリケーションだ。プライベートな通貨としてビットコインには市場基盤があるが、それはあくまでプライベートな通貨の分野に限定される」

ビットコインの弱点

さらにウー氏は、ビットコインが直面している弱点についても指摘している。

「現在、主権国家が存在するため、国家が発行する法定通貨にとって代わることはできない。プライベートな通貨としても、ビットコインは安定した価値を持つ必要があるが、ビットコインは大きく価格が変動するという致命的な弱点がある」

さらにウー氏は、デジタル通貨の未来については楽観的に考えている。「デジタル通貨がますます社会的行動の中に組み込まれるようになる」と主張している。

中国人民銀行は、人民元のデジタル化に取り組んでいる。既に基本的な設計を終え、一部の地域でテストを開始している。2022年に開催される北京冬季オリンピックまでにデジタル人民元が使えるようになるとの観測も出ている

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン