米商品先物取引委員会(CFTC)の元幹部であり、仮想通貨の擁護者として知られるバート・チルトン氏が、58歳で突然の病で死去した。米テレビ局RT アメリカが4月27日に報じた

チルトン氏は、1985年から1995年まで米議会下院の議員、2007年から2014年までCFTCのエネルギー・環境諮問委員会およびグローバル市場諮問委員会のコミッショナーを務めた。

その後同氏は、規制および公共政策問題の上級政策アドバイザーとして法律事務所DLAパイパーに参画。RTアメリカの金融番組「ブーム・バスト」の司会者としても知られていた。

作家であり、金融、政治、および政策の作成者でもあるチルトン氏は、しばしば仮想通貨およびブロックチェーン業界に対して、自らの意見を述べていた。2017年には、仮想通貨ビットコイン(BTC)について「スキャムでも詐欺でもない」、「人々は実際にビットコインを使って物を購入している」と発言し、擁護した。さらにBTCの可能性について、次のように述べた。

「BTCは持続可能であると思う。しかしその価格は持続可能であるかどうかは分からない。(中略)人々がBTCに対してお金を支払う意思があるなら、需要はある。」

チルトン氏はまた、仮想通貨規制の整備を積極的に支持しており、2017年後半のBTCの高いボラティリティについて、規制が本当に必要なことを示していると主張した

2019年1月、チルトン氏はフォーブスで「2019年の仮想通貨の善、悪、醜さ」と題する記事を執筆し、仮想通貨業界と1960年代のクリント・イーストウッド氏の映画との類似点について詳述した。チルトン氏は記事の中で、仮想通貨が、市民のさらなる経済的自由への道を開くことへの期待を示した。

またチルトン氏は、2019年3月に開催された香港ブロックチェーンウィークでは、「ブロックチェーンドリーマーと竹の性質」というビデオを発表。ブロックチェーンの様々なユースケースと潜在的な使用法について、「竹と比較しながら」自らの考えを述べた。

2018年10月、先に挙げた番組ブーム・バストでは、「銀行はブロックチェーンのウォーミングアップをしている?」というインタビューに対して、「銀行は既存の金融システムの管理を維持しようとしている」ため、分散型台帳から距離を置きたいのだと主張した。


翻訳 ロシアンOLちゃん
14歳の時に来日してから日本が好きになり、日本語の勉強を始める。大学卒業後、商社、PEファンドなどを経て、現在ではブロックチェーン産業に携わり、SNSでロシアや欧州のブロックチェーン、クリプト情報を発信している。

編集 コインテレグラフ日本版
原文 Former CFTC Exec and Crypto Advocate Bart Chilton Dies at Age 58