金融業界のベテランであるジョージ・ボール氏は、投資家がポートフォリオの「わずかな部分」を仮想通貨に割り当てるのが賢明であると考えている。ボール氏は以前はビットコインに懐疑的な立場だったが、大きな方針変更があったようだ。

ボール氏は、ヤフーファイナンスとのインタビューの中で、ビットコイン(BTC)のような仮想通貨を、通貨下落をヘッジしようとしている投資家にとって「魅力的な」オプションであると説明している。

「私はこれまでこのようなことは言ったことがなかった。私は常にブロックチェーンや仮想通貨、そしてビットコインの反対者だった。しかし、今や政府は市場を永遠に刺激することはできず、流動性の洪水は終わるだろう」と、ボール氏は述べている。

「仮想通貨には、ポートフォリオの一部、ごく一部として魅力的なものにするヒドラの首のようなシフトがあると思う」と、ボール氏は主張している。

高インフレが長期的な通貨下落につながった場合、ボール氏は「そうなれば仮想通貨は非常に魅力的になる」と述べている。

1982から92年までプルデンシャルファイナンスの会長を務めたボール氏は、2020年8月に投資家にデジタル資産へのエクスポージャーを模索する時期であると主張し始め、ビットコインに対する態度を変え始めていた。当時1BTCはおよそ1万2000ドルの価値があったが、現在は4万8000ドルほどとなっている。

ボール氏のようなウォール街のベテランたちは、ビットコインが過去6か月で5倍となるのを見て、仮想通貨により注目するようになっている。JPモルガンやモルガンスタンレー、BNYメロンといった金融機関が、デジタル資産を対象としたサービスを提供し始めている。