外為決済仲介のCLS銀行、ブロックチェーンコンソーシアムのR3に出資

 外国為替の決済と取引を仲介するCLS銀行が、ニューヨークに拠点を置くブロックチェーンコンソーシアムのR3社に500万ドルを出資した。ロイター通信が30日に伝えた。この取引により CLSはR3に取締役を1人派遣する。

 この取引はR3が行った資金調達の第3トランシェの一部を構成していた。ロイターによれば、他にシンガポールの不動産デベロッパーOUEと日本のITサービスプロバイダーTISもそれぞれ500万ドルを出資したという。R3のデイビッド・ルッターCEOは、大手のインフラ系企業が自社製品の改善のためにブロックチェーン技術を活用していることについて、非常に喜ばしいと述べた。

「こうした大手のインフラ系企業がブロックチェーンなどの技術に着目し、エンドユーザーにとって製品やサービスが速く、使いやすく、安全に、そして安くなるように改善を行っていくことは、まったく正しいと言える」

 15年に設立されたR3は、約1年前に資金調達第1ラウンドの第1、第2トランシェを完了し、金融企業やテクノロジー企業40社以上から1億700万ドルを集めたと言われている。R3はCordaと呼ばれる分散台帳技術を開発し、コンソーシアムのメンバーを使い試験運用を行っている。大手投資銀行9行が参加して出発した同コンソーシアムだが、現在では80以上の金融機関がメンバーに名を連ねている。

 CLSのアラン・マルカール最高戦略責任者兼最高開発責任者は、ロイターの取材に対して、「他のメンバー企業と協同し、CLSがどういった形でブロックチェーンベースの革新的なソリューションを提供できるか、可能性を探ることを楽しみにしている」と述べた。

 スイスを拠点とするクレディ・スイスとオランダを拠点とするING金融サービスグループは3月、R3のCordaブロックチェーンプラットフォーム上で、2500万ユーロ(約3000万ドル)の有価証券を使った取引に初めて成功した

 2月には、R3ブロックチェーンコンソーシアムが法曹関係者のためのセンターの設立を発表している。ここでは法律事務所10社からなるチームが、世界各国の法律家に新たなブロックチェーン技術について講義を行い、Cordaの弁護士向け実習ワークショップを提供する。

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