フェイスブックは27日、同社のビジョンであるバーチャル・メタバースの実現に向けて、2年間のファンドに5,000万ドルを割り当てることを発表した

発表では、フェイスブックがメタバースを構築するためのロードマップ示された。資金は社内の研究に加えて、プラットフォームの構築を目指す「グローバルな研究・プログラムパートナー」を支援するという。

「メタバースは、一企業が一夜にして構築するものではない。政策立案者、専門家、産業界のパートナーと協力して、これを実現していく」

メタバースは、人々が仮想環境の中でアバターを介して、お互いに、デジタルオブジェクトや物理的な世界と対話することを可能にする。資金は、フェイスブックのXR Programs and Research Fundを通じて分配される。

フェイスブックがメタバースの構築を計画しているという噂は6月に流れ、翌月にはこのプロジェクトを監督するためのエグゼクティブチームの結成が発表された。

今回の発表でフェイスブックは、メタバースについて「必ずしもオンラインで過ごす時間を増やすためのものではなく、オンラインで過ごす時間をより意味のあるものにするためのものだ」と主張した。

5,000万ドルの投資ファンドを組成したとしても、フェイスブックは、メタバースの普及には時間がかかると考えている。メタバースの包括的なバージョンが公開され、さまざまな製品やサービスが提供されるようになるまでには、10年以上かかると指摘した。

また、フェイスブックは、メタバースを倫理的かつ包括的な方法で展開するために、Women In Immersive TechやAfrica No Filter、香港大学、シンガポール国立大学など、マイノリティグループを代表する複数の大学や非営利団体と提携している。

フェイスブックが資本を動員してメタバースの開発を始めようとしている中、仮想通貨開発者たちはすでに、分散型で相互運用可能なメタバースの構築に向けて前進している。

ディセントラランドのオープンワールド・メタバースは、イーサリアムブロックチェーン上に構築された分散型のコミュニティ所有の仮想世界で構成されている。ユーザーは、3D環境を構築したり、アバターを作成したり、マネタイズ可能な様々なデジタルコンテンツを展示したりすることができる。

同様に、「The Sandbox」は、トークンを用いたゲームで、プレイヤーはデジタルの土地を購入し、その上にゲーム体験を作り、他のユーザーと共有することができる。